※ 夏期休暇や週末の、旅行あるいは帰省で、〈栞日〉ならびに〈菊の湯〉への来訪を予定なさっているみなさまは、必ず最後までご一読ください。
基本方針
普段ご自身がお住まいの地域で、新型コロナウイルスの感染拡大が確認されている場合(*)は、誠に恐れ入りますが、〈栞日〉が営む各事業所への来訪を見送っていただき、状況が好転して以降、改めてお出かけいただけましたら、幸いです。
* 政府発令の「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」や、各都道府県からの注意喚起は、ひとつの目安として参照しつつ、各々の良識に基づき、ご判断ください。
首都圏で、新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。「第五波」の到来は明らかで、早くも全国の主要都市圏には波及している様相です。松本を含め、地方の中規模都市への到来も、もはや時間の問題でしょう。いま、僕らにできることは、自らの地域と暮らしを守るための「水際対策」だけです。上のような内容を域外のみなさんにお願いすることは、僕個人としては、決して本意ではありません。それでも、心苦しい限りですが、一緒に仕事をしている大切な仲間たちと、足繁く通ってくださる同じ街のみなさんの、安心と安全を確保することを、今回ばかりは優先させてください。
前回、この「当面の営業方針」を発表したのは、年始早々に「第三波」が押し寄せたときでした。そのとき僕は、〈栞日〉に定期的に珈琲豆を買いにいらっしゃる信州大の人類学者、分藤さんがある日の帰り際、僕に投げかけてくださった言葉を共有しました。
「正気を保って、やっていきましょう」
いま、この国の有様は、正気の沙汰ではありません。とても看過できない(どこかの国の首相や、なんかの大会の運営委のように、楽観視することなど、到底できない)。都内における「緊急事態宣言」やウイルス自体に対する「慣れ」が繰り返し報道されていますが、この爆発的な感染拡大は、もはや「開き直り」に近い行動が短期間に集中した現れなのではないでしょうか。でも、それも、仕方ないことです。こうなることは、火を見るよりも明らかだったから。そうした行動を煽るような免罪符の如き愚策をばら撒き続ける政府が一国を率いて、この狂乱を自作自演しているのだから、もはや救いようがありません(その最大の免罪符が「五輪開催」であったことは云うに及ばず。同じ日付の一面に、同じ首都で起きている、自国選手の活躍を報じる記事と、過去最多の感染者数を報じる記事が、横並びの新聞が連日届く国なんて、どう考えても、狂っている)。
だから、いま僕らにできる残されたことは、残念ながら、自分たちの愛する地域がこの波によって浸水してしまうことを、瀬戸際で防ぐことだけのようなのです。何度でも繰り返しますが、昨春、世界がコロナ禍に陥ったことを機に反省し、自問し、以降、一貫して主張している、〈栞日〉が「場を開き、営み続ける理由」は、次のとおりです。
〈栞日〉および〈菊の湯〉は、この状況であっても、喫茶あるいは本屋、そして銭湯という(いずれもいち早く「不要不急」のレッテルを貼られるであろう)場で、「わたしの時間」を確保することが、心身の健やかさを保つためには欠かせない誰かが、この街や地域にもきっと居て、その誰かが「逃げ込んで呼吸を整えるシェルター」として機能する役割が、自らにまだ残されていることを信じて、粛々と通常営業を続けています。いま、この地域で暮らしていて、〈栞日〉や〈菊の湯〉で過ごす時間が切実に必要なときには、どうぞ、お出かけください。いつもと変わらず、心から歓迎します。
各事業所の営業方針 = 2021.7.30[金]以降(無期限)
▼ 書店兼喫茶〈栞日STORE〉|通常営業[7:00-20:00 / 水曜定休]
▼ 宿〈栞日INN〉|通常営業
▼ ギャラリー〈栞日分室〉|企画展の開催期間のみ開場(次回の企画展は未定)
▼ 銭湯〈菊の湯〉|通常営業[14:00-23:00 / 日曜 7:00-23:00 / 水曜定休]
※ 現在、〈栞日〉の喫茶は、店内でのお客さま同士の間隔を充分に確保した上で、みなさまそれぞれにご自身の時間を過ごしていただくために、基本、おふたり掛けの席のみをご用意しております。店内の状況によって、3名さま・4名さままでは、ひとつの席にご案内できる場合もありますが、主におひとり、あるいは、おふたりでのご利用を想定しております。5名さま以上の場合、席を分かれてご利用いただくことも可能ですが、当面の間、大人数でのご利用は、ご遠慮いただけましたら、幸いです。
代表 / 菊地徹