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一輪と一冊 – 2021春 -

▼ 日程|2021.4.16[金]- 4.25[日]
▼ 会場|
▽ 花屋 ことの葉
|大手2-4-32[ TEL 0263-32-8722 ]
▽ 栞日|深志3-7-8[ TEL 0263-50-5967 ]

◎ 花屋 ことの葉 in 栞日[11:00-18:00]
▼ 4.16[金]17[土]18[日]
▼ 4.23[金]24[土]※ 花屋スタッフ出張 = 10:00-18:00
▼ 4.25[日]

◎ 栞日 in 花屋 ことの葉[9:30-18:00]
▼ 4.16[金]- 4.24[土]
※ 定休日 = 4.18[日]25[日]


昨春、4月23日「サン・ジョルディの日(後述)」に合わせて、〈花屋 ことの葉〉と〈栞日〉がはじめた試み「一輪と一冊」。

大切なひとを想い、花や本を選び、贈る、彼の地の粋な慣習に倣い、あの人に手渡したい一輪や一冊を選んでみませんか、という問いかけでした。

あれから、早いもので、季節は一巡。
振り返れば、なんとも奇妙な一年でした。

それまでの「ふだん」が「ふだん」でなくなり、「ふつう」としてきたことが「ふつう」にはできなくなり、ひとの世界は、あちらでもこちらでも、にっちもさっちもいかなかくなって、「時間がとまったような」とも形容したくなる一年でした。

でも、確かに月日は流れ、季節は巡り、僕らはいま再び、春のなかに立っています。

この「ふつう」でなくなった「ふだん」の生活で、立ちどまらざるを得なかったからこそ気づけたことも、いくつかありました。

それはたとえば、足もとの豊かさ。
日々の営みの愛おしさ。
いつもそばに居てくれる、あの人の尊さ。

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花も、本も、特別な品ではありません。
暮らしに寄り添う、「いつも」の存在です。
けれど、そんな「いつも」に、いつだって僕らは救われてきました。
そのことを噛みしめた一年でもありました。

二度目の春の「一輪と一冊」。
選んだ本は、一年前と同じく「花束のような本」たち。

ただ、写真や絵画を束ねた作品集を選んだ前回と異なり、今回は、どこかの誰かの「日々の言葉」を束ねた一冊を集めました。

大切なあの人に、僕らの「いつも」を届けてみましょう。
同じ春のなかに、いまこうして立っている歓びを添えて。

菊地徹 / 栞日代表

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サン・ジョルディの日

スペイン・カタルーニャ地方には、毎年4月23日に、大切な人に花や本を贈る習慣があります。「サン・ジョルディの日」と呼ばれる同日は、竜を退治して姫を救ったという伝説が残る人物、サン・ジョルディ(聖人ゲオルギオス)が殉教した日とされています。この竜が血を流した大地には真紅の薔薇が咲き誇り、彼はその中でもひときわ美しい一本を姫に贈った、と伝えられています。また、この日は奇遇にも『ドン・キホーテ』で知られる同国の文豪ミゲル・セルバンテスの命日であり、かのウィリアム・シェークスピアの誕生日かつ命日でもあることから、文学に縁深い日ともされています(ユネスコは「世界 本の日」に制定)。伝統的には、男性から女性に薔薇の花を、女性から男性に書籍を贈る日とされてきましたが、現在ではより自由に、性の別も関係なく、親しい相手のことを想って、花や本を贈り合う日になっています(たとえば親子や友人、同僚の間でも。贈り物も、互いに本、互いに花、ということも)。