こんにちは。代表の菊地です。日頃から〈栞日〉をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

きょうは〈栞日STORE〉の喫茶について、幾つかお知らせがあります。後述しますが、いずれも昨今の物価高(飲食店においては材料の原価高)を受けての苦渋の判断です。ご理解いただけましたら、幸いです。⁡

「モーニングチケット」販売終了(2022年9月末日)
「コーヒーチケット」特別価格終了(2022年9月末日)
フード&ドリンク同時オーダー割引終了(2022年9月末日)

それぞれ詳しくご案内します。

「モーニングチケット」販売終了


トーストとドリンクのセットをお愉しみいただける11枚綴のチケットを、開業して暫くした頃から継続的に販売して参りました。「朝食」の選択肢がすくなかった当時の松本市街地において、すこしでも「朝から営業している喫茶店」として、地域のみなさんにも、旅のみなさんにも、認知していただけたら、という願いから始めたチケットでした。おかげさまで、現在では、平日は「街の常連さん」、週末は「旅の早起きさん」を中心に、おもいおもいの朝のひとときを過ごす風景が広がっています。一定以上の役割を果たしてくれたのかな、というところで、僕らとしても「ありがとう」を伝えつつ、このチケットの販売を終了したいと思います。

※ 既にお求めいただいているチケットと、今月末までに新規でお求めいただくチケットについては、それぞれの有効期限まで、これまでと同様にご利用いただくことができます。

「コーヒーチケット」特別価格終了


2020年春、コロナ禍で移動や外出を控えざるを得ず、お出かけいただく機会や頻度も減らさざるを得ないだろうから、と考え、コーヒーチケット(ドリンクをお愉しみいただける11枚綴のチケット)とモーニングチケットの有効期限を従来の1年間から3年間に延ばしました。そのうえで、ご遠方からも「そのうち松本に行けるようになったら」という想いで〈栞日〉のことを買い支えていただけたら、と乞う気持ちもあって、両チケットを普段よりさらに10%割引の特別価格で販売して参りました。あれから3度目の夏が過ぎ、相変わらず後手に回り続ける日本政府の対応には辟易としつつ、全世界的にはこのウイルスとの共存路線を探る動きが進む現実を受け止めたうえで、こちらもそろそろ一定以上の役割を果たしてくれたのかな、と判断して、有効期限の延長、並びに、特別価格での販売を、終了いたします。コロナ元年の混乱期、店頭で、急拵えのオンラインストアで、チケットをお求めくださり、買い支えてくださった、すべてのみなさんに感謝いたします。ありがとうございました。

※ 既にお求めいただいているチケットと、今月末までに新規でお求めいただくチケットについては、それぞれの有効期限まで、これまでと同様にご利用いただくことができます。

フード&ドリンク同時オーダー割引終了


上のふたつにも共通していることなのですが、慢性的かつ世界的な物価高に〈栞日〉としてどう対応しよう、という議論を社内の喫茶チームで深めていった結果、「ディスカウントをやめよう」という判断に至りました。「仕入値があがったので売値をあげます」と云って喫茶メニューの単価をあげることは、一般論として「正解」でしょう。でも、僕らにはその手前に、まだできることがあるように思えました。それが「値引き」というサービスでありインセンティブを会計から取り払うことでした(コーヒーチケットは、コーヒー10杯分の価格で、さらに1杯「アドオン」している、という考えに基づき、継続販売します)。


店頭でもオンラインでも、ことさらアピールしていませんが、〈栞日STORE〉の喫茶メニューはどれも、相応の素材を選び取り、相応の手間をかけて仕上げています。できる限りローカルでオーガニックでハンドメイド(それが僕らにとっては極めてナチュラルな選択なので、アピールに値しない。それだけです)。いずれも自信を持って提供できるものばかりです。「ディスカウント」というサービスが(敢えて一般化して書くならば)「店頭での顧客の購買意欲を促す」目的で為されるのであれば、それはそれぞれの素材の生産者さんや職人さんの技量や時間を「安売り」する失礼な行いなのかもしれない。そんな疑念は、以前からずっと僕に宿っていました。

確かなものを、ひとつひとつ、相応しい価格で提供する。

これが喫茶店として〈栞日〉が見出した「別解」です。