こんにちは。栞日です。
七月中旬のリニューアルオープンに向けて、各方面、着々と進んでいます。
現在改装中の建物には、いまの栞日に詰まっている、すべてのコンテンツが移動します。
すなわち【書店/喫茶/ギャラリー】です。
そして、ここに、もうひとつ、新しいコンテンツが加わります。
それが【活版印刷】です。
具体的な活かし方は、試行錯誤する中で決めていきますが、
兎にも角にも、東京・東向島にあった、とある印刷工房から、
一台の活版印刷機を譲り受けます。
印刷機は、ドイツ「ハイデルベルグ社」製。
ご夫妻で営まれていた小さな工房で、その役割を全うして、
次の行き先を探していました。
この情報をキャッチして伝えてくださったのは、
以前、栞日で作品展を開催して、
活版印刷ワークショップも開いてくださった「122press」さん。
普段、東東京を拠点にしているからこそ掴んでくださった、
貴重なローカル情報でした。
栞日で紹介している独立系出版物の中には、
デザインの一環として、活版印刷の技法を取り入れている作品も多く、
その存在や特色は知っていましたが、
「122press」さんのワークショップを体験して、
「活版印刷機が稼働している風景が街にひとつあったら、何か変わるな」
と、感じるようになりました。
ただ、今回の印刷機のことを教えていただいた当初は、
ここまで大きな機械を引き受けるに足る、適切なスペースが思い当たらず、
「いい場所がみつかったら」と、お返事するに留まったのですが、
そのほぼ直後に舞い込んだ話が、目下改装中の旧「高橋ラジオ商会」でした。
「空き家になって半年ほど。
治安の問題もあるので、使う人がいなければ、
更地にして月極駐車場にしようと思う」と、
町内の地主さんがご相談くださったのです。
内覧させていただいて、頷きました。
「ここなら、置ける」
かくして栞日リニューアル・プロジェクトは、一気に動き始めます。
今回の一連のチャレンジのトリガーを引いてくれた印刷機。
六月下旬には東京から松本に移動して、新しい空間に鎮座する予定です。
どのような展開が待ち受けているかは、神のみぞ知るところですが、
間違いなく、愉しい連鎖が始まります。どうぞ、お楽しみに。