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こんにちは。店主の菊地です。
いつも栞日をご愛顧いただき、ありがとうございます。

お待たせしました!先日の公募・面接を経て、この春から栞日に加わった新メンバーを紹介します!(僕から、とも思ったのですが、せっかくの機会なので、まずは本人から挨拶してもらいましょう!)

はじめまして。この4月から栞日で働くことになりました、本柳寛子(もとやなぎ・ひろこ)です。
簡単に自己紹介を。
静岡の浜松に生まれ、学生時代を京都・大阪で過ごし、卒業後は東京で衣裳の仕事やアート・カルチャーイベントの企画・運営を経験しました。2015年にベルリンへ移住。ヨーロッパ各地を旅して巡り、今年はじめに帰国しました。そのあと縁あって、ここ松本で暮らしています。

4年ほど前、旅行で松本を訪れたとき、移転前の細長い栞日に立ち寄ったことがありました。2年前、再び旅行で松本に来て移転後の栞日をのぞいてみると、以前より幅がぐーんと広がっていて、さらには「Matsumoto Winter Walker」や「そら屋」、「ALPS BOOK CAMP」などなど、店外でもさまざまな活動を展開しながら【栞日】というブランドの確立を目指しているのを感じました。そして、「いったいこの店は何屋なんだろう?どうやらただのBooks&Cafeではないぞー」と気になっていたところ、今回の公募を知りました。

自分の中にも、東京・ベルリン時代にむくむくと育まれた「人やモノが出会うきっかけをつくるイベントを企画していきたい」という想いがあったので、この街をみんなでいっしょに楽しくしていこうという姿勢、そこに集う人々の存在や想いを日々暮らす地域と交換する場所づくりに共感して、栞日のあたらしいスタッフとして手を挙げました。

今回、栞日で働くことが決まり、自分のこれまでの経験とその中で培ったスキルを活かしながら、わたしたちのこれからの生活をみつめ、そこにひとつの提案としての「出会いの場」を提供できたらと考えています。まずは、この春オープンする〈栞日分室〉の企画を通して、栞日のあたらしい一面を発信していきます。そして、わたし自身も、新たに暮らし始めた松本という地域と、どんな関わり方ができるのか、考えていけたらと思っています。どうぞお付き合いのほど、よろしくお願いします。

ということで、寛子さんには〈栞日分室〉を基軸にしつつも、今後の栞日のあらゆる企画に参画してもらいます。僕が発案した企画を彼女にアシストしてもらうだけでなく、その逆もやります。

これからの栞日を考えるとき、僕らの役割はやはり「眼」であり「場」であると思います。栞日全体のテーマを、開業以来の「心地よい暮らしのヒント」から「ちいさな声に眼をこらす」に更新したのは、ちょうど1年前のこと。本にしても、食べものにしても、日用品にしても、これからの暮らしにとって本当に大切なことが潜んでいるのは、いつだって、大きな潮流の轟音にかき消されてしまう、たよりない囁きのような表現の中です。僕らは、それらの声に気づきたい。気づける眼を鍛えたい。その眼をこらしてすくい取った声が、誰かと出会う場を用意したい。そう考えたとき、いまの僕の眼だけでは不十分でした。別の視点、別の眼力。それに頼りたい、と思いました。

京都、大阪、東京、ベルリン。それぞれの都市で彼女の眼が捉えてきた風景と、そのなかで感じて考えてきたものごとを、いま暮らす松本の街で、存分にアウトプットしてもらえたら、と期待しています。そして、人と人が出会って、情報やアイデアやインスピレーションが共有・交換される瞬間が、たまらなく好きだ、と話す彼女は、遠くない将来に、そんな幸福な交換が日々起こる場所を、自らつくることも構想中。栞日を良い踏み台にしてもらえたら、と願っています。

寛子さん、これからよろしくお願いします。みなさん、彼女の「眼」が加わったあたらしい栞日の展開に、どうぞご注目ください。

photo|KANDABAYASHI Kokoro
text|MOTOYANAGI Hiroko / KIKUCHI Toru