ー のんびりまっすぐ秋田のくらし
ニッポンのあたらしい「ふつう」を、秋田から提案するフリーマガジン
『のんびり』春号が届いています。
今号は「浜辺の歌」などで知られる、秋田を代表する作曲家、
成田為三さんの足跡を辿る旅。
同誌が予てから紹介し続けている、
秋田出身の木版画家、池田修三さんの展覧会から始まった、
ご縁で紡がれていく取材の記録です。
同郷の成田さんを尊敬し、その功績を明らかにした、
御年93歳の作曲家、後藤惣一郎さんへのインタビューから、編集メンバーは、
成田さんがドイツから持ち帰り、日本に広めようと尽力した
「対位法」という音楽理論を、より深く理解しようと試みます。
実際に「対位法」が使われた、
成田さんと後藤さんの合唱曲を練習する、という経験を通じて、
成田さんの取組みの根底には、子供たちに心から音楽を愉しんでほしい、
という想いがあった、と体感した編集メンバー。
後藤さんとメンバーの「心の掛け合わせ」が行われた、
取材最終日の合唱発表会の件(くだり)は、
想いを繋げようとする意志と、その想いを受け取ろうとする意志が、
シンクロしたときに起こる奇跡を描いています。
表紙は、秋田公立美術大学の皆さんが再現した、
成田さんの代表曲『かなりや』の世界の中で唄う、
「浜辺の歌音楽館少年少女合唱団」です。
秋田県のオフィシャルな発行物である『のんびり』は、今号で12冊目。
3期目を終えました。
4期目、5期目と続いていくことを、願わずにはいられない出版物です。