先日、東京に出る機会があって、松本に帰る前に、
かねてから伺いたいと考えていた、レストランで食事をしました。
佐々木八幡にある「LIFE」は、
以前『KINFOLK』にも、そのライフスタイルが取り上げられた、
相場正一郎さんが店主のイタリアン。
美味しいお料理を堪能できたことはもちろん、
店内のインテリアや、スタッフの方々の立ち居振る舞いなど、
あらゆるディテールが心地よいお店でした。
その雑貨棚に、さり気なく置いてあったのが、
この本、『MOUNTAIN dish』です。
相場さんの8皿を、
野川かさねさんの写真と、小林百合子さんの物語で紹介した、
この小さなレシピ集の冒頭には、こんな言葉が綴られています。
ー 「MOUNTAIN dish」とは、「山で食べる」料理ではありません。
「山小屋風」料理とも少し違います。
「山を食べる」料理というのが、もしかしたらいちばん近いかもしれません。
ー 山を愛する料理家と写真家、文筆家が、
それぞれの「山」の記憶を紡いで作ったレシピ集です。
「山を食べる」。
本を閉じたとき、この言葉がストンと落ちる、佇まいも美しい1冊です。