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Happy Holidays.

今日は1冊の本をご紹介しながら、栞日のことも少し。

先日、最新号の入荷についてご案内した、
つくる人の姿を伝える本『BonAppetit』の編集部による
『思いつきは神のささやき 旅するシェフの4000日』

この本には、奥多摩街道沿いに小さなレストラン「きまぐれや」を構えながらも、
1年の大半は「出張シェフ」として全国を飛び回る、
吉田友則氏の「つくる姿」が綴られています。

本文は、出張先の回想録と、
材料の分量がほとんど記載されていない、吉田シェフの「言葉レシピ」で構成されていて、
「レシピなんて、あってないようなもの」「僕の思いつきは神のささやきだよ」
というシェフの姿勢と言葉から、この表題が生まれています。

あとがきで、シェフはこう語ります。
「”神のささやき”とは、これまで関わってくれた皆さんの気持ちや言葉であって、
僕にとっては次のドアを開けるための鍵でもある」

新しい何かを創り出そうとするとき、
人には必ず、この”神のささやき”が聴こえるような気がします。

自らに引きつけて振り返れば、今年の2月、
「松本に本屋を創ったら愉しそう」と不意に閃いたのは、
シェフが言うところの”神のささやき”だったのでしょう。

この街で、本屋として、初めてのホリデーシーズンと、
新しい年を迎えられることが、いま何よりの幸せです。

皆さまも、どうぞ軽やかで温かなクリスマスの1日を。

あの日、僕に、「次のドアを開けるための鍵」を手渡してくれた、
“神のささやき”の源にある、すべての経験とすべての人に、心からの感謝しつつ…